スクールアイドル研究所

ラブライブシリーズのアニメ考察がメインです。考察という名の妄想ですが……

ラブライブ!スーパースター!! 考察 第3話「クーカー」 ~大事なのは「ファン」との繋がり(結びつき)~

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さてさて、ようやく待ちに待った第3話が放送されました!!

もう皆さんそれだけで、心も体もピッカピカ!ってなもんじゃないでしょうか。

 

第3話は以前の記事で予想した通り、物語の大きなターニングポイントとなりました。つまりは「第3話でライブをする」という、いつものパターンなわけです。

 

今回はやはりライブに向けて、かのん・可可2人の描写がメインになりました。しかし、他メンバーの活躍も見過ごせません。

 

更には今回のエピソードを通して、このラブライブ!スーパースター!!という作品でのテーマも存分に描かれ始めたように感じました。

 

そのテーマはもちろん「結び」、または「繋がり」です。「結衣ヶ丘女子高等学校」という名前も「人の結びつきを大切にしている学校」という設定から由来しています。

 

今回はその「結びつき」を中心にして、第3話を深堀していきます。

 

※ここから先はラブライブ!スーパースター!!第3話のネタバレを含みます。まだ本編を視聴していない、またはネタバレが嫌だという人は決して見てはいけません。マジで責任は取りませんので、悪しからず。

※基本的にこの考察はただのおっさんの妄想です。ひとりのラブライバーの解釈であり、これが「正解」であるなどと言うつもりは全くございません。あくまで、妄想・ジョークの類として受け取って頂ければ幸いです。

 

⊡ 歌えないかのん

冒頭、前回のエピソードからそのまま地続き的に物語が進行します。可可の歌ってみてください、というリクエストに応えるべくかのんは歌おうとしますが、歌うことは出来ませんでした。

 

歌えるようになったとばかり思ってたかのんは、すっかりと落ち込んでしまいます。しかし、今回ばかりは今までの様にやさぐれてしまうわけにもいきません。スクールアイドルフェスで1位を取らなければ、部活動は禁止となってしまいます。かのんは歌えるようになるための努力をします。こういったところにキャラクターの成長が見えますね。

 

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幼馴染の千砂都がかのんが歌えなくなる原因を彼女なりに分析します。

 

「かのんちゃんが歌えなくなるのって、決まって人前とか大きなステージだったでしょ」

 

その分析に対し、かのんはこう返します

 

「でも、今回は……」

 

文脈から察するに、「でも、今回は……」の後に続くものは「今回は……(人前じゃなかったし)」だと思われます。ここはひとまず置いといて、千砂都は続けます。

 

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「その原因は絶対にプレッシャー! フェスで一位を取らなきゃってプレッシャーが、かのんちゃんの中に生まれているはず」

 

こう続けて、たこ焼きを焼くことをかのんに提案します。なんでやねん(笑)とも思いますが、彼女曰く「たこ焼きは作っている間はお客さんに観られることが多い。ずっと視線を感じながら作業をするプレッシャーの中でたこ焼きを作れれば歌える」とのこと。なるほど~、と思いましたが、残念ながらこの方法ではかのんは歌えるようにはなりませんでした。

 

結果こそ、求めたものではありませんでしたが、この千砂都の分析はかなり惜しいところまで行っています。それはいったん保留して、とりあえず続きを観てみます。

 

続いて可可が克服方を提案。シンプルに説明すると「かわいい服を着れば、テンションも上がって歌えるようになるかも」という可愛いキャラの可愛い提案です。

 

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最初は乗り気ではなかったかのんも、やはりかわいい服を着ればテンションが上がったのか、かのんもまんざらでもない様子で色んなポーズを取ります。写真を撮られて「消して」と凄むかのん。色々端折りましたが、やはりこの方法でも駄目だったわけです。

 

落ち込むかのん。しかし、可可が励まします。かのんが歌えるようになるまで待つと宣言した以上は、かのんが歌えなくてもライブをする。可可だけでも歌い、諦めることをしたくないと励まします。本当にいい子ですよね(泣)

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見せたいものがあると、可可。グループ名はかのんの”Ka”と可可の"Ku”を合わせて「クーカー」(可可が英語表記で"Keke"と表示されるのは解ってます。念の為)。更にはブレードを応援してくれそうな人たちに配るというアイデアも提案します。

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(ブレードって結構高いけど、それを観客に配るってめっちゃカネモやな)

 

このブレードが後にかのんの意識を変える、非常に重要な役割を果たします。

 

⊡ かのんが意識するもの

 

さて、話を一旦元に戻してみましょう。先ほど、千砂都の分析が惜しいと書きましたが、筆者が考えるにやはりかのんが歌えない原因には「人」が関係していますもっと言うと「他者」だと考えます。描かれた事実だけを見ましょう。

 

時間はかなり巻き戻って、第1話ラストシーンを振り返ってみましょう。

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このラストシーン、第1話お約束のミュージカル的演出で、「未来予報ハレルヤ」は実際には起こっていないシーンだと捉えられなくもないですが、最後にしっかりと観客がいるところを観ると、他4人はともかく、やはりかのんはちゃんと現実の世界で歌えていた、と捉えられると思います。

 

つまり、かのんは決して人前で歌えないわけではないのです。

 

改めて第3話、冒頭のシーンを振り返ってみます。

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歌おうとしたかのんですが、ふと目をやった視線の先には街を行き交う人々が映っています

 

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千砂都はかのんが歌えない要因として、他者の「視線」に注目していました。しかしこの街の人々は、かのんのことなど誰一人として見ていません。少なくとも、観られるプレッシャーのようなものが原因ではないと考えられます。

 

人がいる云々の問題ではなく、筆者が考えるにかのん自身が「他者」を意識してしまうと、歌うことが出来なくなるのです。

 

⊡ 観客は「他者」ではない 平安名すみれ 神の一手

いよいよフェス当日。本番前、可可はかのんにもし歌えそうだったら合図をください、とかのんに伝えます。

ステージに立つかのんと可可。そこには大勢の人々が集まり、ステージにも自然と注目が集まります。

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息が上がってしまうかのん。発作の前兆のようにも見えます。しかしそんな中、あるものが聞こえてきます。可可の声です。

 

「大丈夫……大丈夫……」

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この時に至るまで、ずっとかのんを励まし続けた可可。しかし、その言葉をかのんではなく可可自身に向け、呪文のように繰り返しつぶやき、体が小刻みに震えています。

何事にも前向きで明るい可可。このステージで初めて弱い姿を見せています。緊張しているのはかのんだけではないのです。

 

可可の緊張を察したかのん。しかし、どうすることも出来ず立ち尽くしてしまいます。

そんな中、ヤラカシ奇跡は起こります。陰で見ていた平安名すみれが、ステージ照明のケーブルを外してしまいます。

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(やっちゃったったら やっちゃったのよ~!!)

 

ステージ照明が落ちたことで、会場は一時騒然となります。

当然かのんと可可も何が起こったのか、と不安げな表情になります。

 

そんな中……会場にぼんやりと明かりがつきます。恐る恐る目を開けると、そこにはなんとも美しい風景が。観客がまるでステージを照らすかのように、ブレードを掲げ揺らしていたのです。

 

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「がんばってー! がんばれー! 負けないでー!」

 

客席からは、クーカーを応援する声が次々と沸き上がります。

彼(女)らはただの観客ではありません。励ましの言葉を掛けますし、ブレードを振って応援もします。冒頭でかのんが意識した、繋がりのない街行く人たち―「他者」ではありません。

 

彼(女)らは、クーカーを、スクールアイドルを応援する「ファン」であり、そこにはかのんとの強い繋がり、結びつきがあります。

 

心を揺さぶられるかのんと可可。

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その繋がりを確かめるかのように、二人は手を取り合います。

 

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ファンとの繋がり、そして可可との繋がりをはっきりと認識したかのん。

力強い表情と声で断言します。

 

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「歌える」

そして、平安名すみれがケーブルを「繋ぎ」直します。

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「これったら、これぇ~~!!」

 

そして歌い出す少女たち……

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この最高の解放感が、ラブライブシリーズの醍醐味ですね!(2回目)

 

フェスの結果は前評判通り、人気スクールアイドルデュオ「サニーパッション」の優勝、そしてクーカーは新人特別賞を受賞します。

 

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残念ながら優勝はできませんでした。

しかし、かのんは全然後悔などしていない、と語ります。

 

「だって、可可ちゃんと約束した最高のライブができたから」

 

⊡ サニーパッションと今後の予想

さて、まだまだ語りたいことはありますが、いい加減長すぎになってしまうので、最後に今回初めてその正体(?)が明らかになった、恐らくLiellaのライバルとなる「サニーパッション」について、少し触れていきましょう。

 

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このサニーパッションを最初にみて、シンプルに抱いた感想は「こんな衣装で踊れるのか!?(笑)」という感じでした。とはいえ、最後に「お楽しみは後に取っておこうかな~」と強者の余裕のようなセリフを吐けるあたりに、その実力と自信が見えます。

彼女たちは可可が日本から留学するきっかけにもなった重要なスクールアイドルですので、Saint Snowのようにしっかりとそのスクールアイドル像を描き切ってほしいです(別にA-RISEがダメとか言ってるわけではないです。好きなんですよSaint Snow笑)

 

優勝を逃してしまったクーカー。それはつまり、理事長との約束を果たせなかったことになります。とはいえ、新人特別賞を受賞しているので、学校としては何らかの評価をしなければいけないとは思います。

 

結衣ヶ丘女子高等学校自体がスクールアイドルに反対している、という考えは前回の記事で書きました。今後、学校がクーカーにどのような評価をするかによって、私の前回の考察がどれぐらい正しかったのかがわかると思いますが、はてさて……。そのうち、結衣ヶ丘女子高等学校だけにフォーカスを当てた記事を書くつもりですので、たぶん、はい……。

 

という、よくわからない感じで〆ます(笑)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました!

次回 第4話「街角ギャラクシー☆彡」でお会いしましょう!